なぜ カンガルー皮革を使用するか
 
カンガルー革の定番と言えば何と言っても サッカースパイク。軽さを求め なおかつ強度とフィット感を実現させるのに
この革以外はないと言われている。現在活躍するプロ選手も多く愛用している。実はカンガルー革の大半の行き先は大手の
スポーツメーカーが占めている。そう 皆様が頭に浮かぶスポーツメーカーである。その他にもモータースポーツ業界 
特にオートバイレースではこれも定番中の定番。他の革では実現できない ボディータッチと 転倒時の強度 皮膚からの
呼吸 どれをとってもカンガルー革に並ぶ素材はない。ゴルフのグローブなどもカンガルーレザーが一流の証である。

30年程前にヨーロッパのモータースポーツブランドが 一般向けに カンガルー革のファッションジャンパー製品化して
いたらしい。当時 20万するジャンパーを手にした時の驚きが記憶に新しい。とにかく軽い・・・そして革の中で最も丈夫
と言われていた。そのジャンパーを日本の市場にと思い 探しに探したが もうそう言った製品を市場に売り出している
メーカーは現在は見ることがない・・・。


カンガルー皮革の特性

しかしながら 野生動物であるカンガルーは 家畜の革と違い多く問題を抱えている。問題と言ってもそれは 人間が一方的
に問題にしている事で彼らからしてみれば自然がもたらす ごく自然な事のように思える・・・ カンガルー革は交差状の
繊維組織をもっている。他の動物はほとんどが一方向の組織であるのにも関わらず。ちょうど スルメイカが横方向に裂ける
のに対し 縦には裂けにくい様なものである。それに対し カンガルーレザーは縦横に網状に組織が形成されている。スルメ
イカが 縦にも 横方向にも裂く事が出来ないようなものである。ナイロンの平たい荷造り紐を縦横に編み合わせてその上
にラミネートされているような構造を思い浮べて頂くと分かりやすい。それでは何故こんなに強靭な革が彼らに必要なので
あろうか・・・その大きな理由としては カンガルーは自然動物であるため家畜と違い周りの天敵から身を守る必要がある。

メスを獲得する際に戦って奪い合い、激しい交尾の時にともなう相互の爪跡から身を守るための皮革の構造に由来して
いるらしい。皮肉な事に強いカンガルーになればなるほどその革に付けられる傷跡は多い。しかし 同種間で付けられる爪
跡は 交差状の繊維組織の上皮面で防がれ体へのダメージへは至らないと言われている。

その強度は 約 牛皮革の3倍と言われている。1/3の厚さで(重さで)同じ強度を持っている。


市場性が無い 市場に向かない

特に日本人はそう言う傾向が強い。傷がある製品を認める事ができない 人種である。。
戦い抜いたカンガルー程 生命力が高く なおかつ大きく育つ。革の強度もある。 しかし革に多くの傷を持つ・・・

製品化するために革をなめすと その傷跡は鮮明だ。はっきりと爪跡が革の表面に現れる・・・。 ごく自然の野生動物特有
のマークなのだかが これがファッション製品にするに最も適さない革と言われている。実際にイタリアのデザイナーズ
ブランドが1990年代にカンガルージャケットを製品化した事を耳にした事があるが その価格(50万近く)は目が飛び
出るほど高かった事を聞いている。勿論 着心地は最上級のものには違いないが。だがその価格に納得せざるを得ない現実を
その後目の当たりにする事に私達はなりました。私どもが製品化に取組み始めた時点では十分理解に値するものであった。
ほとんどの傷が付いた部分がゴミになってしまう訳だからだ・・・。傷の付いていない強度のあるカンガルー革を使用する
事は皆無に等しいそれに挑んだのがイタリア製品であったのだろう。

VATGEは無傷の商品を製品化する事に興味は有りません。傷をあくまで製品の勲章であり 優れた点であるのです。
カンガルー皮革の特性を理解しないで傷を気にする方には 販売はご遠慮頂くしか無いわけです。


使える部分が限定される

もう一つ価格を高騰させる大きな要因は その独自の革の仕上がりのシェープである。カンガルー革は広げたとき女性の
体の曲線のような形をしている 真ん中が背中で両手 両足と言った感じである。 そして脇の下 そして後ろ足の付根の
部分の革が非常に薄い。人間の脇の下や足の裏の皮膚が薄いのと同様である。 つまり安定的に使える 部分が極端に少ない
と言う事だ。勿論 強度的には何処の部分も素晴らしいものがあるのだが・・・。 サッカースパイクなどは 比較的面積
が狭い上 最終的に表面の艶をだしたり ペイント バフィング(表面を削り落としたり)する作業で傷を目立たなくする
事ができる。バイクのレーススーツなども それほど傷を気にする人もいないようで むしろそれを好んで傷の多いものを
買って行くライダーもいる。本物を見抜くレサーはその辺も 確りと見抜くと言った所だろう。


豪州の捕獲プログラム

とにかく カンガルー革は業界では触ってはいけないマティリアルの一つであった。自然動物ということもあり捕獲数も
毎年 オーストラリアの州によって制限がある。それであっても 現状では捕獲して駆除しなければならない現実がある。

私達 日本人は自然保護と言う観念で捕らえるなら 生物の殺傷は決して好ましい事ではない。倫理的にもあってはいけない
事であろう。しかしながら 豪州が実際 直面しているのは生態系の安定性である。実に厳格に行われている。旅行された事
がある方ならご存知だろうが動植物の規制はとにかく厳しい。この例は好ましいかどうかは解らないが 実際は日本の
ブラックバスの様な存在的である部分も否めない。他の生態系に多大なるダメージがあるため保革プログラムがあり乱獲など
は一切できないのである。厳密な規定の中から生まれる自然の恵みとも呼ばれる素材なのかもしれない。

強いて言うならば 安定した状況になれば 捕獲は困難になり 幻の素材になって行く訳で・・・ それは自然の摂理から
生み出され変化して行くのが実情である。


結論は使用困難な素材に尽きる・・・

これらの理由だけを上げても安定的に入手するのも困難な素材である。 今までにもヨーロッパブランドが数多く手がけて
失敗しているのもその要因のようだと聞く。それであっても 革のジャケットはとにかく 格好が良い・・ 軽い 耐久性
抜群・・・ この上ない 夢の製品です。とにかくお洒落で 絶対に製品化したい憧れの素材であった。軽くて一生着られ
る革のジャケット、バッグ そして帽子だ。


VATGEはこの製品作りに 並々ならぬ熱意と 誇りを持っています。


他の革のレザージャケット レザーデイパックは ほっ被りをして歩いてもらいたいと思うくらいカンガルー革のジャケット
は魅力的だ。そんな思いで製品化に取り組んでいます。



最高級の 憧れの製品を VATGEは追求します。


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