VATGE のカンガルー皮革

VATGEのレザージャケットに使用されている革はオーストラリアの広い大地で育った天然のカンガルー革を使用しています。
現状カンガルーはオセアニア大陸にしか生息していない訳で 革はオーストラリア産となる訳です。カンガルーは大まかに
分けて3種類ほどですが 中でもイースタングレーカンガルーは大変軽く革が丈夫な事からサッカーのスパイクに多く使用されている事で知られています。 

牛皮革等と異なり 野生動物の皮革は色々な特徴を持ちます。その皮革のユニークさは大変 魅力的なももですが 製品化
するにあたっては多くの困難を乗り越える必要が御座います。VATGEのカンガルー皮革製品は確かに他の牛皮革製品と
比べると 価格は多少高いかも知れません。革が大変に希少であるからと言う理由だけで 購入に至って頂くのではなく 
是非ともバックの持つ特質 背景に目を向けて頂ければ幸いです。


カンガルー革を使った製品への挑戦

当初 試作の段階でつまずいた事は カンガルー革の傷の深さでもなく、その捕獲の際に打ち込まれる弾丸の跡でした。
チョッと残酷聞こえるかもしれないが狩猟の際に受けるもので スッポリと革に穴が開いている。背中に弾丸を受けて
しまえばその革から製品化する事を断念せざるを得ない訳です。実際 熟練のハンターになると的確に頭部を一発で打ち
抜く 革にはほとんど跡が残らない。しかしそういった革が大変少ないのが現状です。

これは少々 動物保護の観点から言うと残虐に聞こえるかも知れません。こう言う行為はなくすべき行為だと私達は考えて
おります。しかしながら コンセプトで ご説明させて頂いていますように 国家が止む終えず狩猟している中からの皮革
であり 決して乱獲を招くものでもなく。ある時期が来れば完全に停止されるべき行為です。豪州は自然愛護団体の活動も
活発であり ご存知の様に反捕鯨に関しては並々ならぬ活動を展開しております。カンガルーの狩猟にかんしても実際に
反対派の声も聞かれない訳ではありません。しかしながら その生態系のバランスを保つためには このプログラムは受け
入れざる得ない現実であり その中のムーブメントである事をご理解頂ければ幸いです。


革の価格 製品の価格への転化のの回避

革の代金は そのまま製品代金へと直結するため 製品価格を抑えるには製品を縫製するコストを削減しなくてはならない。 そこで生産地として上がったのが自然とあの中国やインドネシアに向くのも仕方ない流れであった。しかしながら野生動物
を流通させるには各国独自の通関上の決まりがあり それに伴う書類等の作成に大幅な時間と労力が非常に掛かってしまう
のもこの素材の難しさとも言える。

もう一つ難航したのが 革に対する信頼性への認識が低かった。革をどの程度まで薄くして良いものだろうか? 交差繊維
に影響を及ぼさない厚みや なめしに何度となく戸惑がありました。いつも安全性を求めるが故に ジャケットは牛革と
同様の厚みに固執して 重いものとなり魅力のある製品には仕上がらずコストばかり嵩んでしまう。逆に薄くすると 通常
の革工場では革を引き込んでしまい良い製品がつくれない。チョッとした失敗でも縫い直しできず 損失ばかりでてしまう。

とにかく製品化には向かない素材と言うレッテルから脱出する事が出来ず ついに2007年に VATGEブランドの製品化
を断念せざるを得ない状況に追いまれ企画倒れのプロジェクトになってしまった。


ジャケットへの挑戦

しかし 実に皮肉な事に 試作で数枚作った最も薄い仕上げの試作品を個人で着ているうちに これは絶対に世に出る商品
であるべきだと確信せざる追えない 事に気が付きました。何しろ軽い 夏を除くスリーシーズン 本当に頻繁に普段着の
様に5年以上使用しているのにも関わらず 全く破けたりせず 快適さが増すばかりの事に驚かされた。そして本当に多く
のお褒めの声をお客様からいただいた。むしろ 革の強度を気にするよりも革に適用する縫い糸の方が心配なくらい抜群の
強度がある事にVATGEの物作りへの熱意が増しまました。

2012年末についに素晴らしいレザーの仕上げ(なめし 型押し)のレザーの採用により製品化が現実的となった。それは
豪州でポピュラーなクリケットや ゴルフに使われている 薄手の皮革の改良レザーでした。 革のしなやかさを十二分に
再現しなおかつ 厚みを最小限に抑えて 革の表面の傷を目立たなくさせた特殊加工皮革なのです。この革を使用すること
により機能性は勿論の事 コスト面でも素晴らしいパフォーマンスを見せることができました。無論 本来の革の光沢を
追求したモデルも パラダイス素材(最薄 最高品質)レザーを使うことにより同時に製品化する事も進めてまいりました。

何よりも 最高級の素材を使用するのだから 妥協せず 最高級の工場にこだわりパリコレクションなどの有名なブランド
製品を縫製する日本法人 縫製工場とコラボレーションにより 皮革の丈夫さだけでなく 縫製の強さでも世界最高峰を
きわめる事のできる製品にまでに到達いたしました。


デイパックそして帽子へと

ジャケットの次に手がけるべき商品は何と言ってもデイパックでした。革のデイパックは通常 重くて扱い難いともっぱら
革は見遅られて来たからです。私どもは1992年から数年 豪州のアウトギア社の日本総代理店を勤めておりました。
アウトギア社は豪州屈指の アウトドアギアブランドで 現在では RAPP INT PYT LTD として国防総省の装備品
救急救命士の装備品を手がける信頼のメーカーとして活躍しております。当時 オーストラリアンキャンバスと言う
帆布とポリエステルの独自の素材で売り出していた アウトギア社は ハイエンド向けユーザーに何とカンガルー皮革の
デイパックを売り出していました。しかし 当時の日本人の感覚ではそれをあえて豪州から輸入する発想さえ無くアウトギア
総代理店だった 私どもアムマックスもサンプル止まりと言う それは異色の製品でありました。しかし 雑誌サライ
【小学館】黒笹編集長が これからの日本人が求めている真の商品とはこう言う物だと雑誌の紙面で読者に紹介して
頂いた所これが 大変良い反響をもたらす事となり カンガルーデイパック=アウトギア社の構図が市場に定着したのも
事実です。 

その後 着々に日本でカンガルー革が浸透してと言いたい所ですが・・・ 残念ながら 自然と言うものは大変気まぐれ
です。干ばつ等の影響を受けカンガルーの数が激減し 上記の捕獲プログラムの縮小により 皮革の価格が高騰し生産を
断念せざる追えない状況になり 以来カンガルーデイパックは幻の製品となってしまった。

2015年秋 ようやく その扉が開かれようとしております。VATGEの これからの取り組みに是非ともご注目ください。

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